不動産投資④:シミュレーション
お久しぶりです。Naoboeです。
ポーカー証券アナリストの勉強で忙しく、投稿間隔が空いてしまいました。
今回は、実際に不動産を所有した場合に月々の収支がどうなるか、シミュレーションしてみます。
①融資条件
日本政策金融公庫は、融資可能期間こそ短いものの、築古物件にも低金利で融資が引けて初心者にもお勧めと聞いたので、こちらの記事で直近の融資事例を見てみます。
年収:600万未満が31%、600~800万が25%
資産:1000万未満が31%、1000~3000万が33%
不動産投資歴:3年未満が30%、3年~10年が36%
物件種別:一棟アパート25%、戸建賃貸31%
法定耐用年数:以内56%、超過44%
金利:1%未満25%、2%未満47%、3%未満25%
返済期間:10年未満64%、10~20年19%
自己資金比率:3割以上53%、1割~3割14%
なるほど、確かに資金が少ない初心者でも行けそうですね。
シミュレーションでは、自己資金3割、返済期間10年、金利2%で計算してみます。
②対象物件
我が母校の近くにあるこちらの物件を選びました。
築古・全室空室・極狭・地方駅遠・駐車場なし・任意売却と数え役満の物件です。
本格的なシミュレーションではありませんが、今回は楽待の物件ページで簡易的に計算しました。
③シミュレーションA
ピンクの折れ線が示す、年あたりの手残り(家賃収入-ローン返済額-税金他費用)は、減価償却終了後からマイナスとなっており、この物件に投資した際の厳しさが伺えます。
10年目のローン完済までは手残りはないどころか累計250万円の追加支出があり、12年目の大規模修繕を経た13年目にようやく累計の収支がプラスになる計算です。
長期的に見ればプラスになるとしても、早期の2棟目購入や急な出費に備え、手残りは重要です。
なお、詳細な条件は下記の通りで、家賃下落率を甘めに設定し、購入直後のリフォームや金利上昇も想定していないものです。
自己資金:894万円
金利:2%
ローン期間:10年
入居率:75%(つくば市の空室率)
想定年間収入:453万円(21000円 * 18室)
家賃下落率:0.1%(築古物件の家賃下落率)
④シミュレーションB
この物件は売値(2980万円)のままでは投資不適格ですが、2480万円の指値(-500万円)が通った場合、収支は大幅に改善します。
ローン完済までの期間でも累計手残り(紫の棒グラフ)がプラスとなり、2棟目への足がかりとなりそうです。
年間家賃収入を単に物件価格で割った「表面利回り」という指標がありますが、今回の融資条件の場合、表面利回り15%と18%では結果に大きな差があることがわかりました。
(453万円 / 2980万円→表面利回り15.2%、453万円 / 2480万円→表面利回り18.3%)
※家賃が2.1万ではなく2.5万なら値引きなしでも18.1%の表面利回りがありましたが、この間取りと築年数では厳しそうです
⑤シミュレーションC
値引きなしでも、返済期間を10年から15年に延長することで、ローン完済まで累計手残りがプラスのまま運用することができました。
金利支払いの期間が伸びることで長期的な利益は低下していますが、2棟目、3棟目と買い進めていくことを考えると、長い融資期間はレバレッジ比率を高めるために重要だと感じました。
日本政策金融公庫より金利が高くても、長期のローンを組める金融機関も探してみます。
⑥終わりに
さて、今回のシミュレーションでは、手残りがプラスになるような投資適格な物件はそう多くないこと、融資期間の長さの重要性を学びました。
不動産投資における失敗の多くは、営業マンが出す甘いシミュレーションを鵜呑みにして割高に買ってしまうパターンです。
実際の購入時はより詳細に計算し、金利上昇、突発的な修繕、家賃下落といったリスクも考慮して適正価格を判断します。
まだ頭金が足りない段階ですが、冬のボーナス後になんとか動けないかと考えていますので、引き続き準備していきます。
それではまた。
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